カンボジア通信


▲トゥクトゥクの制作現場。カンボジアの場合、トゥクトゥク制作は、まず金属の板や棒、木材を適切な大きさに切りそろえ、各部品を作ることから始まる。できた部品を釘や溶接などで組み立て、ヤスリがけ、塗装を施す。その工程はほぼ完全に手づくりだ。電動ノコギリがうねり、有機溶剤の匂いが充満する制作現場では、大人ばかりではなく子どもも働いていることがある。


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2007年07月01日 ◆カンボジアフォトスケッチ
■カンボジアの国産コーヒー


国産コーヒー。日本ではほとんど知られていないと思うが、カンボジアでも北東部のラタナキリ州やモンドルキリ州、東部のコンポンチャーム州などでコーヒーが栽培されている(かつては西部のパイリン市にもコーヒー農園があったと聞くが、現在どうなっているのか未確認)。ちなみにカンボジアではコーヒーのことを「カフェー」と言う。フランス語からの借用語だ(坂本恭章『カンボジア語辞典』大学書林)。
最近は日本人が経営している土産物店などで、ラタナキリ産のコーヒーが売られるようになってきたため、少しずつ知名度が上がっているかもしれないが、世界のコーヒーのなかで見れば、カンボジアのコーヒーはまだまだマニアックな存在だろう。
カンボジアではミルクコーヒーにして飲む場合、牛乳の代わりにコンデンスミルクを入れて飲む(写真参照)。これは隣国ベトナムやラオスと同じだ。ある説によると、コーヒーがフランス領インドシナで飲まれるようになった際、冷蔵技術がまだ十分発達していなかったため、牛乳より保存しやすいコンデンスミルクが使われるようになったというが定かではない。
コンデンスミルクの量は、グラスに半分近く入れる店もあれば、4分の1くらいしか入れないところもある。好みがはっきりしていれば、注文した際にコンデンスミルクの量を指定することも可能だ。経験上、コンデンスミルクの量が多い店は、コーヒーの味が薄い場合が多い。色からして味が薄そうに見える。コンデンスミルクの量でコーヒーの味の薄さをごまかしているんじゃないかと推測しているのだが、コンデンスミルクの量を増やすのと、コーヒーを濃く入れるのとでは、経費の面だけから判断すると前者のほうが高くつくように思う。首都プノンペンの場合、コンデンスミルクはメーカーにもよるが一缶(500ミリリットル)で1000リエル(約25円)程度。コーヒー豆は安いもので1キロ5000リエルくらいだからだ。とはいえ、これはあくまでも推測であって、なぜコーヒーを薄く入れてコンデンスミルクを多量に入れるのか、その真相は不明だ……。
1年を通して暑い国なので、コーヒーと言えばアイスコーヒーにして飲む場合が多いが、冷房の効いている店や、12月〜2月にかけての比較的涼しい時期などにはホットコーヒーを楽しむ人もいる。なお、アイスコーヒーにする場合は、濃いめに入れたホットコーヒーに氷をたっぷり入れて冷やす。「カフェータッコー(ミルクなしアイスコーヒー)」と注文すれば、たいてい砂糖入りのアイスコーヒーが出てくる。ブラックで飲みたい場合は、「砂糖なしで」と付け加える必要がある。
コンデンスミルク入りコーヒーは、ねっとりと濃厚な甘味があり、朝一番に飲むとコーヒーのカフェインとコンデンスミルクの糖分で脳がすっきり目覚める(ただし濃厚すぎて口の中はすっきりしないこともある)。栽培地や豆の種類、焙煎方法、入れ方の違いなどに起因するのか(つまり何に起因するのかわからない)、カンボジアのコーヒーは酸味と苦みが少なく、やや甘い香りを持っているものが多い(と思う)。国産コーヒーのなかでも産地によって味や香りは異なるので、いろいろ試してみると楽しい。
コーヒー豆はコーヒー豆販売店で計り売りされているので、少量ずつ買い求め、味比べをすることができる。豆もまま買うこともできるし、挽いてもらうことも可能だ。中央市場(セントラルマーケット)の近くにある販売店では、100グラムから購入可。オルセイ市場の近くにある店でも多分100グラムから買える。 カンボジアのコーヒー栽培は、隣国ベトナムのコーヒーに押されて縮小傾向にある。
カンボジアの国産コーヒーを活性化させるため、お土産にカンボジアコーヒーはいかがでしょうか。コーヒー栽培とその輸出入・販売には世界的にいろいろな問題があるが、まずは味わってみて、この国のコーヒーのことをもっと知っていただければと思う。

※写真はラタナキリ州の州都バンルンにある食堂

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